目の病気を分類

目の病気を分類すると主なものとしては、まぶたの病気、角膜・強膜の病気、水晶体の病気、硝子体の病気、眼底の病気、視神経の病気などが上げられます。まぶたの病気として代表的なものとして、一般に“ものもらい(麦粒腫)”で、ブドウ球菌などに感染して起こる目の病気です、まぶたの一部が赤くはれ、痛みがでます。水晶体の病気としては、白内障がよく知られていますが、これは目のレンズである水晶体に濁りが生じる病気です、白内障は多くの方が加齢とともにでてきます。
眼底の病気としては、網膜剥離などが知られています。これは加齢や体質が関係して起こる場合がほとんどですが、ぶどう膜炎や眼球腫瘍によって起こる場合もあります。網膜剥離は視力の急速な低下を引き起こすため、早急な治療が必要になります。
硝子体の病気には飛蚊症などがあります。これは硝子体に生じた浮遊物が網膜に影を落とすことで、目の前に虫や糸くずがあるように見えたらそれは飛蚊症です。

眼病 緑内障は失明原因の第2位

緑内障とは、視神経が障害される病気眼圧によって視神経の乳頭部がおかされ、徐々に視野が欠けてくる病気です。白内障と並んで中高年の代表的な眼の病気で、最近の大規模な調査では、中高年の20人に1人が何らかの緑内障をもっていることが予測されています。しかし、実際に治療しているのは2割。残りの8割は自分が緑内障になっていることに気がついていないと言われています。そのために発見された時には、すでに進行してしまっていることが多いのです。
日本では緑内障は失明原因の第2位。失明者全体の12%が緑内障で失明しているのです。ただし、今はよいお薬があり、早く発見することで予防ができます。
検査は、まず視力、眼圧を測定するとともに眼底の視神経の観察を行います。、また視野測定も必須です。更に隅角といって、房水の流出路を観察し視神経への影響を調べます。、眼圧が正常でも緑内障になっている方のほうが多く、高い眼圧のために緑内障になっている方の3倍多いといわれています。そこで、眼底の視神経の乳頭の色調を調べたり、視野検査を行いますが、わずかな視野の変化は普段は両目で見ているために気づかず、日常生活で不自由ななったときにはかなり進行していることが多いのです。

目 モウケン族の視力

視力が驚異的な9.0の民族がいることをご存知ですか?それはミャンマーの小島にある地域に住んでいるモウケン族が、その驚異の視力を持っていることで知られています。漁業を営むモウケン族は、海に素潜りをして銛で魚を刺して捕らえるという手法ですが、その際に目を保護するためのゴーグルなどは使用せずに、裸眼で水中で目を開けて魚を探して捕えるのです。およそ目の常識では考えにくいモウケン族は世界中の眼科医からその水中でも視力を保つ仕組みを研究されており、今のところ遺伝的な特別な仕組みによって受け継がれているのではという説が一般的です。
あるテレビ番組で、この驚異的な視力を誇るモウケン族と1ヵ月ともに暮らして、視力はどうなるかという企画がありました。視力が0.01だった実験者ですが、モウケン族と暮らして1ヵ月で視力はなんと0.3までアップしたことで周りを驚かせました。モウケン族を調査した研究者が、水中視力はモウケン族のみ可能な遺伝的特質といっていましたが、日々の訓練と習慣によって、ここまで視力が回復することを身を持って証明してくれました。どうやらこれが正しいのであれば、視力はあくまで環境に応じて適応するということが、非常に大きいのではないでしょうか。